生物学

  ~biology

ⅴ).文学から生まれる科学(生物編)

~物質・生物の同期現象理解を通した落ち着くこと、共感することの大切さについて~

 

 

 この章では、同期現象(共感わかりあうということの物理現象)についてお話したいと思います。

 同期するとは、なにか(誰か)を介して、お互いに波長が合う、テンポがあうなど「引き寄せあうことにより生まれ、それは、わかりあうこと、共感するということの橋渡しをする現象であると考えます。

 本章では、海のさざ波を聴くとリラックスできるということについてお話したいと思います。さざ波(海に風(大気現象)が吹いたりすることで生じるもの)というある波長で寄せては返すという現象を繰り返すものと、それに耳を傾ける(同調する)ことによりリラックスでき追って周囲のひととの間に共感(同調)を生むという同期現象をお話します。私達がさざ波を聴くことでリラックスし、さざ波と同じ波調にあわせあうことで理解しあう(同調、共感する)きっかけになればいいなという思いを込めて、書いてみたいと思います。        

 

 

 

<目次>

ⅰ)同期現象とは(生き物だけではなく、物質自体にも内在されている同期(共感)という性能)

ⅱ)さざ波という波調を形成するもの

ⅲ)さざ波を聴くということ(まとめ:共感することの下に)

ⅳ)(追記)同期現象の理論(蔵本モデル:物理シミュレーションという計算により導出される物質・生物の同期現象)

 

 

では、順にお話していきたいと思います。

 

 

 

ⅰ)同期現象とは(生き物だけではなく、物質にも内在されている同期という性能)

 同期現象というと、たとえば自然界の生き物でいえばホタル達が発する光が同時に点滅することや、カエル達が交互に合唱することなどを思い浮かべられるかも知れません。これらは、生き物の体内で神経細胞が発振同期するために起こります。

 同期というと、なにか示し合わせたようにしか生じないのではないかと思われるかもしれないのですが、同期現象というのは生き物に限ったことではないのです。たとえば、ふたつの同じ振り子時計を少し離して同じ部屋に置いておくと、はじめ互いの振り子の揺れ方(位相)が違っていても、そのうちまったく同じか正反対の振り方で揺れるようになるということがあります。また同じようなことが、ふたつ並べておいたロウソクの火の互いの揺れ方についても言えるという現象があります。

その他にも、LEDやレーザーなどが発する光の発生原理には、物質中の成分原子たちがある波長(周波数)の光(エネルギー)をやりとりしあい、それが共鳴するかのように集団規模で同期発光することで、つよい光を発生させるというものがあります。これは、物質が原子という原子核(陽子(+)・中性子)と電子(ー)から構成されるものであり、原子核を中心に電子たち(原子の性質を決めるものたち)が、その周りに惑星軌道かのように「引き付け」られた状態にあり、とびとびの決まったエネルギー準位の軌道をとって存在していることに帰因します。原子中の電子は、外部からエネルギーを受け取ると、存在している軌道上からより高いエネルギーの軌道に遷移し、さらにその電子は遷移分の光(エネルギー)を放出することで高いエネルギーの軌道から元の準位の軌道に戻ってきます。(:発光の仕組み)このようなことを繰り返し、隣り合う原子に光を渡していくとその原子も同じように電子を遷移させることで同じような波長(エネルギー)を持った光を出します。それが周囲の原子たちにも次々に及ぶとさらに物質中のたくさんの原子たちが発光するようになります。この発光原子の数がある基準以上に達すると、原子たちは今度はあたかも呼び合うように共鳴発光することで集団同期的に発光するようになります。そのように光が共鳴増幅されることでレーザーのようにつよい光が生まれるというようになっています。

(現代物理の世界では、ペア同士だった粒子がすごく離れていても、パウリの排他原理(電子などの粒子は2つ以上の同じ(量子)状態は取れない)という法則により、片方の粒子になにか起きると光の速さを越えて瞬時にもう片方の粒子に情報が伝わり変位する量子エンタングルメントという現象もあります。)このように、同期現象とは生命に限られたことではなく、物質レベルから起こるものなのです。(つまり、物質自体が同期する能力を内在しているということです。)

 

(※)後の節にて、同期現象が起こるメカニズムを蔵本モデルという計算モデルによりコンピューターシミュレーションしてみたいと思います。蔵本モデルとは、同期という現象について、物質((化学)流体)レベルの混沌とした状態が自己組織するようにパターンを生んでいく過程を理論的に計算導出した時、物質同士が「引き寄せ」あうかのように動くことで同期(やパターン)を生じる、ということを計算モデル化したものです。(蔵本モデルは、物質だけでなく、さきほどのホタルやカエルなどの生き物についてもよく説明できる理論です。)これにより、物質レベルも生物レベルも同期という現象によりさまざまなことが説明できることをお話したいと思います。

ホタルの発光の同期

ろうそくの光の同期

振り子の同期

ⅱ)さざ波という波調を形成するもの

 

 浜辺にて寄せては返すさざ波の音を聴いていると落ち着く気がするというのは、おおくの人が感じることのように思えます。「ざぁー、、、、、ざぁー、、、、、ざぁー、、、、、、」と、時を刻むかのように打ち寄せては返すさざ波。では、そのさざ波はどうやって作られているのでしょうか。

 さざ波は主に、静かな海に風が吹くことで作られます。平らな海面の上を一定方向の風が吹くと、その風の進む力を受けその進行方向に追いていくように海の水面が動きます。また海の水面というのは、水深の深いところの水は止まろうとする力があることにより、水面に近い水も深いところの水に引かれて止まろうとします。そうすると水面の水は風に追従しようする力と水深の深さ方向にも力を受けることになり、風に追従しつつ下方へ沈み込もうとします。そのように水面が沈み込んでいくと、今度は深いところの水が上方に水面を押し戻そうとします。(:深水による復元力の仕組み)この水面が沈み込むのとそれを押し戻そうとすることが繰り返されることにより水面に波が生まれます。このようにして、風が吹くことにより水面にさざ波が生まれます。そのため風のつよい日は波が高く、また風のよわい日は波がおだやかというようになります。

 つぎに、そのようにして作られるさざ波は実際にどのような時間間隔で時を刻んでいるのでしょうか。下図にそのデータを載せておきます。これを見ると、さざ波は比較的におだやかな風が吹く時におだやかに浜辺に打ち寄せる波として、だいたい1(秒か)、4~8秒くらいの周期で時を刻んでいるのがわかります。次の節ではこのさざ波の4~8秒という時間間隔が、ひとの呼吸のリズムと似通っていることで、私達がさざ波を聴くとリラックスできるように感じられるということにつながっていくことをお話したいと思います。

ⅲ)さざ波を聴くということ(まとめ:共感することの下に)

 

 さざ波を聴くとリラックスできると思うのは、どうしてでしょうか。さきほどもお話したように、4~8秒というさざ波が時を刻むリズムと私達が呼吸するリズムとに対応関係があるためではないかとお話しましたが、リラックスできるということの意味は、はたしてそれだけでしょうか。前節でお話したおだやかな風がつくるおだやかな波(さざ波)が、それを聴く私達の呼吸のリズムを落ち着かせることで、私達の身体の神経まで緩めこころ静めさせる。そしてそのように静められたこころを持った私達が、こころ静めることで周囲の人たちをより良く理解しようとするようになり、そうしてそれに応えるように周囲の人たちも理解を深めてくれるようになる。このようなこころ静まるということで共感するこころを生み、それがひとと人の絆までも深めるという一連の流れが、リラックスするということの意味ではないでしょうか。つまり、ひととの絆が深まるという最大の効果があることが、リラックスできるということの本当の意味なのではないでしょうか。そしてここで、おだやかな風というさりげない小さな力(エネルギー)を持ったものが、私達のこころを静めるさざ波を生み、共感するこころを育みそれがひとの絆を深めるという最大の効能を発揮するということになっている、ということを取り上げておきたいと思います。ここでの共感するこころを育みリラックスすることにつながった、さざ波を聴きそれと同調するという行為がどのようなことになっているのかを説明することが本節でのテーマになります。それを主にエネルギー論、時間論的に以下詳述してみたいと思います。

①呼吸のリズムとさざ波のリズム

 呼吸のリズムは一般的に、安静時(通常時、睡眠時)には1分間に18回くらい(約3秒で一呼吸)、ゆったり普通に呼吸した時には1分間に12回くらい(5秒で一呼吸)と言われています。このため、さざ波がおだやかに浜辺で寄せては返す時間間隔の5~7秒くらいというのは、ちょうどゆっくり呼吸した時の時間間隔に合うことになります。また8秒くらいの時間間隔であれば、これは深呼吸した時のものと同じくらいになります。このようにして、さざ波を聴きそれに同調するというのは呼吸をゆるめ身体の神経を緩め、こころを落ち着かせることにつながっていると考えられます。

②さざ波のリズムで呼吸するということ(植物とのかかわり)

 私達は1日に約500ℓの酸素を吸入していると言われています。これは、だいたいひと呼吸19mℓ(約3秒で一呼吸の場合)の酸素量になります。もしゆっくり呼吸する(4秒で一呼吸)ようにしてみた場合、1日の酸素吸入量は簡単に言えば375ℓになります。少し大めに見積もって1日の酸素吸入量を440ℓにしたとすると、その時等量のCO2を吐くとすると235gの炭素量を出すことになります。これは1年で86kgの炭素を出すことになります。普通に3秒でひと呼吸した時の1年間の炭素量は97kgなので、ゆっくり呼吸するようにすると1年間で約11kgの炭素量を減らせるようになりますが、植物が光合成により年間1平方メートルあたありで吸入できる二酸化炭素量が0.4kgとすると、ゆっくり呼吸した場合一人あたり27.5平方メートル(11kg÷0.4(kg/平方メートル))の植地面積が減らせるようになります。もし世界人口を70億人とした場合、約19.3万平方キロメートルの植地面積が減らせることになります。これはわかりやすく言えば北海道(8.3万平方キロメートル)2つ分より大きいくらいの面積に当たることになります。

このようなことをお話しましたが、ゆっくり呼吸をする(落ち着いて行動する)だけでもこのように植物の負担を減らせるとも考えられます。ちなみに日本ではいろいろな活動を合計して年間一人当たり約10トンの炭素(全人口:植地面積300万平方キロメートル:だいたい日本列島の長さ四方の面積)を出していて、私達の呼吸によるのより100倍以上の炭素を出しているそうです。それに比べると呼吸により減らせる量は本当にわずかですが、逆に、私達が落ち着いて行動したりそれにより創意工夫することで炭素排出量を減らせるとしたらどれだけの効果があるでしょうか。僕はここに、落ち着いて行動するきっかけになりうる、ゆっくり呼吸する(さざ波のリズムで呼吸する)ことの意義があると思っています。このように、さざ波のリズムに耳を傾けることが植物環境つまりは私達の生活環境にも良く(物質環境に良いということ)、そのようなこともひとつとして考えられる訳で私達もリラックスできるのではないかと考えられます。さざ波に耳を傾け、そのリズムに呼吸を合わせてみるというのもなにか良いことがあるのではないかと、感じられます。

 

※この節では日本植物生理学会さんのHPを参考にさせていただきました。

 

 

③まとめ(さざ波の下に共感するということ)

 

 さざ波は、おだやかな風により力を受けた水が、水分子同士の「引き寄せ」あう力が働いたり下がる水面を押し上げようとする復元力によって波(パターン)を作ることによって生まれました。そのようにして作られたさざ波は、ひとが深呼吸するリズムと同じ時間間隔で浜辺に打ち寄せられるため、私達はさざ波を聴きそれと歩調を合わせると神経を緩め落ち着くことができることにつながりました。またそのように落ち着くことと、落ち着くということが植物環境、地球環境、物質環境にも良い(低物質消費、低エネルギー)ため、私達は互いに共感(「引き寄せ」)を覚え、さざ波を聴くとリラックスできるということにつながっていることになりました。このようなことを観ると、良好な気象状態(地球環境)にいられるということは幸せなことであるような気がします。もちろん、季節の節目があるため、いつもおだやかな気候にいられることが大切という訳ではありませんが、住み良い環境にいたり、そうしたりするということが大切に思えるような気がします。

そのように住み良い環境を作るのにあったて、落ち着いて考えたり行動したりするというだけで世の中自体、大分変わってくるのではないかと思います。

 以上のように、さざ波に同調し落ち着くことにより、私達同士がこころ通わせる(同期する)ことにつながるのではないかと考えられます。

(※生き物・私達は、このように包まれるやさしさの下で、本質的な力を得ることができると考えられます。)

 

 

ⅳ)(追記)同期現象の理論(蔵本モデル:物理シミュレーションという、計算により導出される物質・生物の同期現象)

 

 

 前節まででお話したように、ホタルやカエルなどの生き物だけでなく、物質自体にも同期という性能は内在されているということが知られています。では、その同期とは、いったいどのような仕組みで生じているのでしょうか。

 この節にて、同期現象が起こるメカニズムを説明するにあたり、蔵本モデルという計算モデルを中心にコンピューターシミュレーションをしてみたいと思います。蔵本モデルとは、同期という現象について、物質((化学)流体)レベルの混沌とした状態が自己組織するようにパターンを生んでいく過程を理論的に計算導出した時、物質同士が「引き寄せ」あうかのように動くことで同期(やパターン)を生じる、ということを計算モデル化したものです。それを物理コンピューターシミュレーションという、白紙の状況から「物」の動きをひとつづつ組み立てていくことで説明するという手法を用いることで再現してみたいと思います。この蔵本モデルを使うと、物質だけでなく、さきほどのホタルやカエルなどの生き物の同期についてもよく説明できるようになります。これにより、物質レベル、生物レベル両方において同期という現象によりさまざまなことが説明できることをお話したいと思います。

 

 

①蔵本モデルについて

 蔵本モデルは、もともと蔵本由紀さんという日本の数理学者が、自己組織化という、もの(や生体)が自発的にパターンや組織を形成したりする現象を数式で記述するのに編み出した理論と言われています。蔵本さん曰く、(化学)流体レベルの混沌とした状態やその動きを解析して、自己組織するかのようにパターンを生んでいく過程などを数式で導出したものだそうです。つまり、自己組織化や同期という現象を説明するのを、物質レベルから計算導出して編み出した理論になります。

その蔵本モデルを数式で表現すると次式のようになります。(わかりやすくするために擬人化して説明してみます。)

いま対象の系(ホタルたちが自由に点滅している系や、近接して動いている(化学)流体の系など)において、(i番目の)対象者が、 ωiという固有周波数を持っていて、( j番目の)まわりの者とどういう関係で動いているかを表した時、 

(θi:対象者の位相、 ωi:対象者の固有周波数、 θj:対象者のまわりの者の位相、 K:結合係数、 N:関係者の総数) 

というように表せます。これを具体的に説明すると、

対象者の位相つまり周期的居場所がどう移り変わっていくか

対象者の固有周波数つまり独自でもともと持っている動き方

対象者θiが周りの者と平均でどれだけの強さ(K)で位相(居場所)を変えていくか (※1式)

θiという対象者は、θjというまわりの者と差分を取って動いていて、蔵本モデルの右辺の変数はそれしか関係してこないことから、θjというまわりの者とあたかも位相(居場所)を「引き寄せ」あうかのように動いていく

上記のような説明で対象者は動いていくということが予想されます。

 このようにそれぞれが「引き寄せ」あうかのように位相(周期的居場所)をそろえていく(また位相がそろうと対象者たちの位相の歩調(周波数)もそろう)という計算式がこのモデルの発想になります。

②蔵本モデルのシミュレーション

 上記の数式を用いて、対象の系内のもの達が、はじめランダムに動き、位相(居場所)もばらばらなものが、蔵本モデルのように動くとすると、どのように動いていくかをシミュレートすると下図のようになります。(ちなみに縦軸が中心の位相(全員の位相平均した居場所)からそれぞれの位相(居場所)がどこにいるか(位相差)を表し、横軸が時間を表しています。そのためそれぞれの居る場所が横方向にどのように変化していくかを見ていくことになります。ただし、位相というのは周期的なものつまり円周上のようなもののため、円周上を走るというようになっていることに注意してください。また青い太線は収束度合い(0~1.0の範囲)を表し0に近いほどまとまっていなく、1.0に近いほどまとまっていることを表しています。)下図では、Kという結合係数つまりどれだけ周りとつよく関係付いて動いていくかを、Kの値を変えてシミュレーションしています。

(Kの値は、大きいほどつよく引き寄せあっていることを表しています。)またここでは見やすいように系内のもの達の総数を13個にして計算しました。※横に一本、ニョロ動いている青線は、全素子の位相まとまり具合の指標を表しています。

 ここでは、厳密に議論するのではなく、それぞれが「引き寄せ」あう力(K:結合係数)の設定がつよくなっていくと、だいたいどのような動きを見せるかを観ていくことにします。大まかに観て、縦軸の中心位相からの位相差(それぞれの中心地からの居場所)が0に収束するということが同期して動いているということを表していると簡単に考えてください。はじめ(K=0.3の時)散らばって動いていたものたちがK=1.0あたりになるとけっこう同じ位相にまとまってきていて、K=10、20あたりでほぼ全員がいっせいに中心の位相に向けて集まってきているのがわかります。そして、結合係数(K)があまりにつよくなり過ぎるとK=70で全員がだいぶ揺れて動くようになり、K=100ではほとんどばらばらに動くようになります。もともと、蔵本モデルというのはのさきほどの数式の説明のところであった※1式の項が微小変位分として計算されていたものを表現しているため、このようにKの値をあまりに大きく設定すること自体に難があるのですが、たとえとして計算してみた結果です。ここで言いたいのは、K=20あたりに一番到達しやすいとてもつよい同期がみられていて、それ以上つよくなるとまったく同じ仕方で同期するというようなことがなくなっていくのではないかと思えることから、ここに何か深いポテンシャルが存在しているのではないかと思われます。つまり、同期する力が適度につよい時に、急速に同期し、「いっせいに動いて」いるという動きが見られるということ、またその適度な同期の力という到達しやすい力でもって、いっせいに同期して動いている様子が観れるということです。このように、同期現象には適度な同期力でも、いっせいに同期するという力を持っていると考えられます。

 このようにお話しましたが、もちろん同期力(K)がつよい時というのは、「いっせいに」同期するということは観られなくても、なにか動的なすごいシンクロを起こしているのかもしれないとも、僕は考えています。(これは、落ち着いて考えるということを踏まえた話というように考えるとわかってくることかもしれません。そしてそれは、なにか内に秘められたものを持つと思われます。)ここにも、なにか新しい同期の有り方があるように思えます。これがどのようなことなのかは、またの機会にお話させていただきたいと思います。

③まとめ(蔵本モデルを通して見えること)

 以上のように、蔵本モデルを適用できる系において、「引き寄せ」あうという力が働くことで同期という現象が生じ、それにはなにか深いポテンシャルが有り、そのようなマスタークロックになるような周波数(当HPで言う基底周波数)の下に同期しうると考えられます。また、物自体に同期というものが内在されていることを考えると、それを感じ取り同期する能力があれば、どんなものとも実際に話すことができるようになるのではないかと、思われます。(:新しい科学的想像力)それには、前節でお話したように落ち着いて考えたり、感じたりするということが大切になってくるのかもしれません。このように、僕には、同期というものが秘めている能力は、ひとと人がわかり合う力と、ものレベルからもわかり合う(感じ取る)という力を持っているように思われました。ものとの絆、そしてひととの絆を築くのに、同期という考えをもって、歩調を合わせあう、落ち着いて考えていくということが大切なのではないかと思われました。

 

 

 

 

(追伸)さざ波と同期するということのシミュレーション

 さきほどの蔵本モデルで、対象の系のもの達全員を動者としましたが、ここで系内にさざ波のリズムを持つものを一人加えてみたらどうなるでしょうか。そのように、さざ波のリズムを持つものが一人加われば、それは周りの系内の者がさざ波に歩調を合わせる(さざ波を聴く)ことにつながるのではないでしょうか。その関係式はさきほどの蔵本モデルの式

にi=1番目のθ1の式を

(ω1:定数) として、θ1をさざ波の波調を持つものとして表現してあげることにより可能

と考えられます。

このシミュレーションを先ほどのと同じように結合係数を変えて行ってみました。その結果は次のようになります。

(ちなみに下図での上の紫色の周期波はクロックを表しています。)

このシミュレーショ結果を見ると、はじめK=1.0でまとまりがなかったものが、K=3.0でまとまり、K=10ではさざ波に連られ同期していることがわかります。そしてK=30に向けて系内の同期がつよくなり過ぎるので、さざ波による影響が薄れていき、K=30ではほとんどさざ波の影響がわからなくなっていくというようになっていることがわかります。(ちなみに、K(結合係数)の値をこれ以上つよくし過ぎるとさきほどの前節でお話したのと同じように位相が揺れていきます。)こうして、周りの人達だけで同期するのではなく、さざ波に耳を傾けるというような状況の時は、きちんとさざ波の音にも同期していくのがわかりました。さざ波に耳を傾けるということが、静かな営みであることが伺えます。このように、さざ波に耳を傾けるのに、落ち着いて感じ取るということが大切になってくることになります。